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阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS『イヌの日』 [舞台]

阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS 『イヌの日』
東京公演 2006年11月9日(木)~11月26日(日) 本多劇場
作・演出 長塚圭史
出演 内田滋 剱持たまき 八嶋智人 大堀こういち 村岡希美 玉置孝匡 松浦和香子 水野顕子 大久保綾乃 中山祐一朗 伊達暁 長塚圭史 美保純
2000年上演作品の再演

チケットを譲ってくれた芝居好きのうちの会社の社長から、「長塚の芝居は、猫は殺されるし、血はドバドバ流れるし、かなり気持ち悪いよ」と脅されての、初阿佐ヶ谷スパイダース観劇。
他の作品ではどうなのかは知らないけれど、確かにこの作品では猫が1匹轢かれていたし、二人の人間が血まみれになっていた。

物語の舞台は、中津(伊達暁)が母和子(美保純)と暮らす家。この家には、中津の遊び仲間である広瀬(内田滋)や明夫(長塚圭史)、明夫の彼女の陽子(村岡希美)、仕事をさぼって和子に会いに来る警察官の五味(大堀こういち)が出入りし、麻雀をしたりしている。
ある時期から明夫の姿が見られなくなり、明夫がいなくなったと陽子が騒ぎ始めた頃、中津が広瀬にある頼みごとをする。中津家の地下には戦時中の防空壕が残っていて、その地下壕には恐ろしい秘密が隠されている。中津の頼みを引き受けた広瀬はその秘密を知ることになり・・・。

上が中津家の居間と母和子の寝室、下が地下の防空壕という上下2層の舞台空間。この3つの空間を場面が行き来しながら、物語が展開していく。場面展開はテンポがよく、惹き込まれた。
重い芝居というイメージを持って観に行ったのだけれど、笑いどころも結構用意されていた。時々ブラック過ぎて笑えないところもあったけれど。主に笑いの部分を担当したのは、地下壕の秘密そのものの一人である孝之を演じた中山祐一朗と、途中から地下壕の秘密に関わることになってしまった宮本を演じた八嶋智人。舞台の八嶋さんを見るのは初めてだったが、TVで見る八嶋さんそのままだった。個人的には陽子のキャラクターに笑いのツボを刺激された。
物語全体としては、人間の狂気、病んだおぞましい部分をえぐり出すような作品で、様々な深いテーマが盛り込まれていた。

作・演出の長塚圭史はこの作品で、自分のやりたいことのイメージをきっと上手く舞台化できているのだろうなぁという感じを強く受けた。才能のある人なのだろう。阿佐ヶ谷スパイダース、また観たいと思わされる舞台だった。

ところで、中山祐一朗さんも出演するNHKのコント番組、「謎のホームページ『サラリーマンNEO』クリスマス特番」が12月24日の深夜に放送されるようです。NEOファンの方は、チェックお忘れなく。

(2006年11月25日)


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