鉄道の旅、夏の思い出 [晴れの日のひとりごと]
昨年の夏に世田谷文学館で催されていた「没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展」へ行って以来、鉄道に興味を持ち始めた。宮脇俊三さんといえば、内田百間、阿川弘之と並ぶ日本三大鉄道紀行文学者の一人である。
恥ずかしながら、宮脇俊三という名前こそ知っていたものの「ただの鉄道好きのおじさん」という認識しかなく、宮脇文学の素晴らしさをこのとき初めて知った。元々中央公論社の編集者だった方で、北杜夫の『どくとるマンボウ航海記』などを手がけられている。
この企画展で、宮脇さんの数々の紀行文の中の一節がパネルとなって展示されていたのだが、その文章に魅せられてしまった。
そんなわけで、その夏宮脇俊三と出会ったわたしは、『最長片道切符の旅』を片手に青春18切符で日帰り旅に出かけ、根府川付近の東海道線の絶景を味わい、真鶴を散策し(これは川上弘美さん『真鶴』の影響)、御殿場線から富士山を眺めたのであった。
今年は小海線にしようか飯田線にしようかなどと思いを巡らせているところである。
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